2013年11月14日木曜日

ミミズ



フラスコの中には
おれが生きていける分だけの
酸素と水
それから塩と缶詰があった

おれはまず
起きたら食べる 
そして考えて考えて考えて眠ってしまう
再びおれは起きる 
食べる 
考えて考えて考え疲れて眠ってしまう
来る日も 来る日も
おれは目が覚めたら 考えて 考えて 煩悶する
そして眠る

おれは今日も起きなくてはならない
おれは今日も食べなくてはならない
おれは今日も考えなくてはならない
おれは今日も眠りにつかなければならない

限られた資源と食料を与えられて
この小さな空間に
どうして おれは生きなくてはならないのだろうか

おれは生きる
その代り 食べたくない 考えたくない 目覚めたくない
おれは死なない
眠りつづけるのだ

おれはガラス張りの向こう側を拒絶した

おれは眠り続けるのだ
フラスコの口の穴から恵まれた 
僅かな土の中で
おれはひたすら眠り続けるのだ

ある日
ふと思った
おれはミミズになってしまったのか
それともミミズだったのか

時折
細長い肉体を
ニューバネビビロバーン
波打ちながら
おれは もう何も考えない

ガラス張りの向こう側からは
もう一人のおれが
ニューバネビビロバーン
「こいつ まだ生きていやがるぜ」
冷笑している

1 件のコメント:

  1. 今日はコンピューターもOKです。 朝から大変忙しかった。 もう少しわが社の働き人も機転が働くといいけど まぁ感謝しましょう。
    ミミズの気持ちが理解するには ミミズが人間になれば 理解できるでしょうが 2度とミミズにはなりたくないというでしょう。人間が愛を持ってミミズになったら 人間にもどることを考えられないでしょう。残ったいのちはミミズのまま。ゾッとする
    人間悩みがあるのも また楽しや 喜びをしるから
    私愛のない者ですから これからも死ぬまで現状維持でいきます。

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