2012年6月30日土曜日

癒された~!

今日は嫌な予感がする。病院で採血の日だ。60絡みの看護師は、採血を5度も失敗に終わった。ギャ~~痛い! 信じがたい事実。

最後までI’m sorryと言わなかった。It’s not my dayと、捨て台詞を吐き捨てて立ち去った。

本当にあなたは、看護師のライセンス持っているのかい?! 見せろ!!!

むなくそわるいから『おたふく』に寄って、かき揚げ天ざると、せいろ1枚を食べて帰った。蕎麦湯、むっちゃ、おいチかった~~! これで癒された~! ホオッ。


2012年6月29日金曜日

ポントルソン

10年前、江美子と二人でフランスを旅したことがある。モンサンミッシェルへ行く途中、ポントルソンの村で一泊しょうということになった。

酪農一家で経営するホテルは、客室数わずか5部屋の小さなホテル。ホテルも小さいが、客室も小ぢんまりとしている。極めつけは、シャワールームのドアが狭いこと。案の定、身体が入りきらない。

早速、ポントルソンの村を散策に出かけた。村に一軒しかないお惣菜屋に入ってみると、近隣の老婆が容器を持参して、ニシンのオイル漬けを買いに来ていた。

入れもの持参か、懐かしい。昭和30年代を彷彿とさせた。お惣菜屋の女主に、この辺りで、この村の郷土料理を食べさてくれるところを尋ねた。

家族で経営する、民宿の食堂を紹介してもらった。珍しい料理が出てくるのを期待して待っていたら、主が語りかけてきた。潮風に吹かれて育った子羊の肉が特産品だという。確か料理の名前はプレ・サレだったように思う。

特筆に値するのは、オンザハウスのスイーツだ。料理で腹が膨れてしまったので、デザートはもう入らないと思っていた。でも、せっかくだから一口食してみた。食べたとたんに、口の中に煌々と広がる豪奢(ごうしゃ)な味覚。今までに味わったことのない、摩訶不思議な好味に放心状態が続く。江美子と顔を見やわせても、しばらくのあいだ口もきけなかった。

夕食後、星月夜のポントルソンの村を、遠回りをしてホテルに帰った。道すがら、人っ子一人いない石畳の坂道で、吐く息だけが白い。静寂、のどか、星空、真空。正しく森閑とはこのことだ。しばらく森閑な空間に佇んだ。目をつむると、未知なる発見をした思いに浸った。

翌朝、モンサンミッシェルに向かった。バスの車窓から、潮風に吹かれる羊が放牧しているのが見えた。パリに戻ったら、知り合いの詩人ジェレミーに、潮風に吹かれて育った子羊の肉、プレ・サレを土産に買って帰ろうと決めた。


2012年6月27日水曜日

ポエム・タウン 開始!


『日刊サン』のポエム・タウンに詩の投稿をしょう。日本から、海外からでもメールで投稿できる。

「一般の部」と「青少年の部」がある。詳しくは下記の応募要項を見てネ!

選考と講評は僕が担当する。年に一度、最優秀賞、佳作数名に賞状と記念品が贈られる。

協賛:在ロサンゼルス日本国総領事館   後援:ぺんてるU.S.A.


応募要項
原稿用紙2枚(2040行)
名前、メール・アドレス明記。青少年の部は学年も明記。
1回の締め切りは、201275日。

奮ってご応募ください!


2012年6月25日月曜日

主に委ねる


僕は末期癌なのに、激痛どころか全く痛みを感じない。江美子が不思議がる。

術後も全く痛みを感じない。ICUで仕事をする看護師は、「日本人は痛みを我慢する傾向がある。痛いのであれば、我慢しないで言ってください」。と言われた。「だけど、少しも痛くはないでのす!」

529日から新しい抗がん剤の治療が始まった。色んな副作用が出るらしい。ことに痛みは酷いらしい。副作用が出たら、抗がん剤の服用は直ちに中止。服用する前にドクターに告げられた。

服用してから4週間が経つ、副作用どころか益々調子が良い。再び江美子が不思議がる。

僕は「全てを主に委ねているからね」と答えた。

2012年6月23日土曜日

古き良き時代を彷彿


テイクアウト専門の鮨屋、ガーデナーの栄寿司。30年前に最初にこの店を見た時、古めかしくて汚い印象を受けた。これが鮨屋か?! 不衛生!

20年後、ガーデナーに引っ越してきた僕は、勇気を振り絞って栄寿司でテイクアウト。栄寿司は押し寿司と巻すしの専門店、要するに大阪寿司だ。味付けは関西風の薄味、懐かしい味、しかもリーズナブル。

30年経っても店構えは往時のままだ。ほとんどのレストランではテイクアウトをする時、ハッポウスチロールの白い四角い箱の中に入れる。

栄寿司は違っている。明治時代の移民が、伝承し続けたであろう薄手のダンボールがツゥゴーボックスだ。その上に栄寿司のロゴをあしらった紙を敷き、割り箸を添えて紐で括る。

僕は栄寿司のツゥゴーボックスを見る度に、移民全盛期の古き良き時代を思い出す。長年に亘ってロサンゼルスにお住いの皆さんは、あまりにも有名な寿司屋。


1601 W. Redondo Beach Blvd #112
Gardena, CA 90247   310-532-4550




2012年6月22日金曜日

ウオッカ


カクテル・パーティーの折、僕はVodka Martini(ボッカ・マティーニ)一本やりである。「オリーブの実、2つ入れください」と、バーテンダーに告げる。

長距離ドライブで疲れたときも、ホテルのバーに立ち寄って、ボッカ・マティーニをひっかける。但しステアではなく、シェイクしてくださいと頼む。

ウオッカも選べるなら、Moskovskaja(モスコフスカヤ)なら尚良い。ボッカ・マティーニは、別名カンガルーという。

最近のカクテル・パーティーでは、ワインを飲む者が増えている。飲むならシャンパンの方が良い。キャビアをオードブルにカッコよく決めて頂きたい。

ウオッカベースのロング・ドリンクでは、モスコミュールが18歳の時から愛飲している。ホアグラのテリーヌかレイズン・バターを肴に。

僕は17歳のころから、自分の部屋にホーム・バーを設置。友達を招待してはカクテル・パーティーを催した。


2012年6月21日木曜日

勇気


僕が小学6年生のとき、中学生の女性に向って石を投げて、女性は大怪我をしたと父に苦情を申し立てた。僕は石をだれが投げたかを知っている。

「僕じゃない!」必死の形相に、父は僕を叱責しなかった。僕を信じてくれた父の態度が大層嬉しかった。

ある日、道端で男の人が3人の暴漢に襲われている。通りすがりの人は皆、見て見ないふりをしている。僕と父も近くで見ていた。父は通りを渡って歩き出した。

「もう、許してやりなさい」
「うるせいー」
「黙ってろい~」

ややもすると、とばっちりを受けたかもわからない父。僕はあの時以来、父を見直した。父の勇気に感服した。