2011年12月22日木曜日

冬 至

12月22日は冬至、一年中で昼が最も短い。したがって夜が一年を通じて一番長い。この日に南瓜や冬至粥を食べたり、柚子湯に入る習慣がある。風流な日本の習慣を体験するには丁度良い機会だ。

芋、蛸、南京(かぼちゃの異称)といえば女性が好む三大食材。僕は薩摩芋と南瓜が至って苦手である。子供の頃に風邪を引き始めると、芋粥が食卓に並んだ。薩摩芋を加えて煮た粥ではなく、山芋を薄く切って甘葛(あまずら)の汁を混ぜて煮たお粥である。

スッポンやてっちり(ふぐ鍋)の最後に食べる雑炊は風味豊かで身体の芯まで温めてくれる。当地ではもっぱら「う」雑炊を賞味している。具となる材料は鰻の蒲焼に卵と三つ葉。これなら容易く手に入る。

一合雑炊、二合粥、三合飯と昔から言われたように、雑炊は一番節米になる食べ方である。同時に栄養価が高くて消化に良いので、経済的なダイエット健康食として重宝がられる。

最近、にわかにはまり込んでいる我が家のお惣菜は、玉葱とニンニクのかき揚げ。ニンニクをスライスして、後はかき揚げをこしらえる時の要領と同じ。衣は薄めに、からっと揚げるのがこつ。食後、デザートにりんごを食べれば、ニンニクを食べた後の口臭が瞬時に消えてしまう。

さて、冬至粥は京の白粥にするか、大和の茶粥にするかは意見の分かれるところであるが、正月の終わりの日として、七日正月には七草粥を食べる習慣がある。正月の遊宴に入る前とその後にお粥を食べる習慣が定着したのは、きっと疲れ果てた胃腸を労わるために、好都合であったのだろう。

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