2012年6月5日火曜日

本(ほん)と本(ぽん)

大阪駅前でタクシーに乗って、運転手さんに日本一(にっぽんいち)と行先を告げると、日本橋(にっぽんばし)一丁目まで乗せていってくれる。東京の日本橋は(にほんばし)と読む。

次にあげる固有名詞に日本(にっぽん)と日本(にほん)に区別して読んでいただきたい。

日本生命、日本郵船、日本航空、日本銀行、日本テレビ、日本中央競馬会、日本相撲協会、日本放送協会、日本経済新聞、日本赤十字。

日本生命から始まって(にほん)、(にっぽん)と交互に読むのが正しい。これらの固有名詞には、どちらかに定められた読み方がある。

中国正史の一つ『新唐書』には、7世紀末、遣唐使がそれまでの倭(わ)、(やまと)を日本という国号に改める旨を伝えたと記されている。その後50年を経た8世紀初頭に、『日本書紀』が発表された。

日本国憲法で制定されている国名の『日本』には、振り仮名がついていない。従って世界でも実例がない国名に、2通りの発音を容認させてしまった。

ニッポンと読むべきか、あるいはニホンと読むべきか、良きに計らえと言うことなのであろう。正にファジーこそ日本の文化なり!?

0 件のコメント:

コメントを投稿