2014年9月3日水曜日

ジャガイモの役割

子供はカレー・ライスには目がない。
 
美味しいカレーを作ってやろうと思い、日系のスーパーでカレーのルウを購入する際、甘口にしようか中辛にしようか迷ってしまった。大概のカレーの箱には辛口、中辛、甘口の三種類の表記がされてある。
 
僕が幼い頃には、カレーに甘口も中辛も無かったように思う。カレーは辛いものであると相場は決まっていた。

やがて、テレビのCMで流れ出した「意見が合ってきょうは中辛」が流行語になった。レストランでカレーを注文する際にも、辛さの度合いを選ぶことができる。

七十年代に入ると、一流ホテルのカレーが評判を呼ぶようになった。されどホテルのカレーにはジャガイモの姿が無い。いわんや、垢抜けしなかったカレーのイメージが、里人から貴婦人へと洗練されてしまったのだ。

僕はここいらに、カレーの辛さの多様化を商品化へと至らせた起因があると思っている。


本来、カレー・ライスにジャガイモを入れる所以は、辛さを調節する為であった。辛いのが苦手な者は、ジャガイモをスプーンで潰してカレーのルウと混ぜれば辛さは弱まり「中辛」になった。甘めを好む向きには、福神漬けが「甘口」への友となる。高度経済成長期は、カレー・ライスも変貌を遂げた良き時代であった。


1 件のコメント:

  1. 大馬鹿紋2014/09/03 7:45:00

    カレーといってもなかなか 羊さんにかかれば奥が深くなりますね.感心
    むかしハヤシシチューとハヤシカレーを間違い 作った方からひどくいじめられたことがあります。今でも話題になりトラウマになってます。

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