2014年8月13日水曜日

ブログこころ

ブログこころ/121005 励まし

アメリカに留学中の、ある音大生から聞いた話しです。日本のピアノの先生は大変厳しかったので、レッスンの度に叱られてばかりいたそうです。ところがアメリカでは、何人かのピアノ教師から手解きを受けたそうですが、やけに褒めてばかりくれるそうです。

最初の頃は慣れないこともあって、少し薄気味悪かったそうですが、叱られるよりは褒められた方が、士気が高揚するというのです。

私の経験からしても、広い意味で、日本人は他者を褒めたり励ましたりすることが、苦手のように思います。人を動かす心得は、どうやらアメリカ人の方が一枚上手のようです。

教育の原点は、いかに子供たちを励まして、意気込みを抱かせることにあるのではないでしょうか。そのためには教える側のこころの状態が、常に欣幸でなければなりません。

次回は、私が小学生の頃に、担任の教師から罵倒されて意気消沈したことについてお話します。


ブログこころ/121105 言葉の暴力

小学5年生の時です。図工の授業中に私が描いていた水彩画を見て、担任の先生は、
「お前の描く絵は、ブサイクで見ていられないぞ!」
そういって、怖い顔で私を睨みつけると、今度はほくそ笑むような顔をして、
「画用紙と絵の具の無駄使いだ。いい加減に止めろ」
先生は鼻で笑いました。

私はクラスメイトの前で、恥をかかされて随分はずかしい思いをしました。私はあまり出来の良い生徒ではありませんでしたが、体育と図工だけは人並み以上の成績でした。それ以来、図工が嫌いになりました。

往時の担任の先生は、生徒に対して、平気でえこひいきをする先生でした。担任の先生は、機会あるごとに贈答品を手渡してくれる父兄の子弟に対してだけ、面倒見がよいのです。また、その頃の風潮は、たとえ先生が児童にビンタを食らわしても、何にも咎められない時代でした。

こころに受けた傷は、思いのほか深いものでした。私は、とうとう担任の先生を尊敬できないまま卒業してしまいました。



ブログこころ/121205 褒める

私は小学生の頃に、週に一度、絵画教室へ通っていました。しかし、担任の先生から自分の描いた水彩画のことで悪態をつかれたので、私はすっかり失望してしまっていたのです。

絵画教室へ通う日、私は絵を描くという行為に対して、全く気が進まなかったのです。母から促されて、私は仕方なく絵画教室へ足を向けましたが、結局、学校で描いていたのと同じような作風でしか筆は進みません。

私が描いた水彩画は、一風変わった抽象画です。ところが絵の先生は、私の絵を見ると息を殺して深くうなずきました。
「なかなかやるじゃないか、この色使いは傑作だよ!」
 絵の先生は私の顔を見ながら褒めてくださいました。

今おもうに、四角四面の教育者にとっては、私の描いた絵は異端に映っていたことでしょう。いずれにしても、褒めることは励ましに通じるのです。子供だけに限らず、周囲の者を叱ってばかりいると、あなた自身がこころの病に陥ってしまいます。





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