2013年8月13日火曜日

こころ痛めている詩人



「健全なる精神は健全なる身体に宿る」。時には、「精神」と「身体」を逆にして言われることがある。

この格言は、ローマの詩人ユウェナリスの風刺詩集に収録されている。ラテン語で綴られている詩の本来の意味は、「健康な身体にこそ、健康な精神が宿るように願いたい」と、詩人は強く願望しているのだ。

多分、精神主義全盛の日本で、「健全なる精神は、健全なる身体に宿るのじゃ」と、お偉い方がおしゃたので、国民全員が右へ倣えしたのでしょう。 

健全な身体であれば、精神も健全になれる。そうだとすれば、何も問題はないのですが。

自作の詩を、見知らぬ遠い東のジパングで、都合のいいように潤色されて語り継がれている様子を見て、健全な身体の持ち主であった詩人は、草葉の陰で、さぞこころを痛めていることでしょう。

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