2015年6月22日月曜日

たこ焼き

たこ焼きが登場する以前に、「ラヂオ焼き」なる粉物が大阪に存在していた。

たこ焼きと同じ球形で、具は醤油味の牛すじ肉とコンニャク。後に「明石焼き」の具をまねて、タコを入れたのがきっかけとなり、昭和十年に「たこ焼き」が誕生した。

それ以来、ラヂオ焼きはすたれ、たこ焼きの元祖明石焼きをしのぐ勢いで、たこ焼きは全国に広まった。

当初、たこ焼きは醤油味だった。僕が子供の時分はソースをつけて食べていた。現代はソースとマヨネーズ等をつけて食べる人もいる。具は好みに応じて、チーズ、エビ、イカ、挽肉等、何でも入れる。

わが家では、隠し味として塩麹または醤油麹を入れる。具はタコ以外に、コンニャクと牛肉を甘辛く煮詰めたものを入れる。

大阪のソールフードといえば、たこ焼きとホルモン。たこ焼きの中にホルモンを入れると、
究極のソールフードになる。

子供のころ、駄菓子屋の隅でたこ焼きを作っている店があった。七個で十円。その近所に路上の片隅の屋台で、たこ焼きを焼くおばちゃんが二人汗だくになって仕事をしていた。

おばちゃんのたこ焼きは四個で十円。少し高いが、こちらの方がウマイと感じた。
 
たこ焼きを考案した遠藤留吉の店、元祖たこ焼き『会津屋』のたこ焼きは、紅しょがを入れない。また、ソース、青海苔、粉鰹は使用していない。通常のたこ焼きよりも一回り小さいのが特徴。
 
小麦粉を醤油味のダシで溶くようになったのも、留吉のアイデアだという。


大阪にお越しの節には、一度『会津屋』をのぞいてみなはれ。「元祖ラヂオ焼き」もおまっせ~。


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