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2012年5月4日金曜日
こころ弱き者へ
私たちは日頃、自分や家族の健康を願って生きていますが、人生には病気が必要なのだと思います。誰でも、自分の人生を病気で煩わされたくありません。しかし、病気をした者でないと、その苦しみは心底から理解できるものではないでしょう。そして、その病気を通して煩悶することによって、目からうろこが落ちるのです。
こころの病も、同じではないでしょうか。いくら精神力が強くとも無神経な人間からは、一笑に付されてしまうことでしょう。けれども、知って頂きたいのです。こころ弱き者は、幸いであることを。
吉田兼好著の『徒然草』/上
117
段には、ふさわしくない友達について、七つのタイプが記されています。そのなかの一つに、「病なく、身強き人」というのがあります。病気一つしたことのない者は、高慢かつ薄っぺらで学ぶべきものがない。とでも言いたかったのでしょう。
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