夜明け前 沼地が隠れている林の方から
けたたましい鳥の鳴き声が宙に響きわたった
鳴き声をよく聴いてみると鳥は実に楽しそうである
鳥は自由なのだ
鳥は全てに満ち足りているのだ
夜が明けると鳥たちは小さな群れをなして み空でひるがえった
鳥たちは木々の枝にとまって語り合い
しばらくの間 むっく ちょっく ぱっちゅ 戯れている。
少年が鳥になりたいと祈ったら
少年は鳥になった
そして羽ばたいた途端に
天敵にやられてしまった
白い翼を緋色に染めて
むっく ちょっく ぱっちゅ
少年はたちまち喰われてしまった
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