えみ子のまつげは
七夕の夜空に描かれた
真珠貝の首飾りとたわむれる
まばゆい人魚星の群れのようです
弓のように胸をそり
どこまでもまるくくびれゆく
しなやかな腰と尾ひれをうねらせて
紺碧の波間を飛び跳ねる くるるん
やさしの瞳(まぶた)を閉じて祈る夕べ
えみ子のあどけないまつげは
深海に沈みゆく
彗星の彩華につつみこまれた象牙の結葉(むすびば)
眠れるえみ子のまつげは
海松色(みるいろ)の くるるん
白銀珊瑚の調べを奏でる
感情豊かなハープの弦のようです
えみ子
ねえ えみ子
ああ えみ子の愁いのまつげ
ぼくは恋のソネットに
くるるん
くるるん
尽きることはない
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