元来、すしは「酸し」(すし)のいわれがあるのだが、江戸前の握りずしは東京湾で捕れた小魚をすしダネにしていた。近海の新鮮な魚が売り物だったせいか、昔から東京では魚が旨いと書いて「鮨」と読ませた。
板前の本場大阪では、新鮮な魚を切って出すだけでは魚屋と同じであるので、魚に手を加えて<作った>料理から「鮓」の字をあてた。
この東京の「鮨」と大阪の「鮓」の由来に関しては、半分が自説である。「すし」にまつわる古文書を閲読していくうちに、このような結論に達してしまった。
11月1日は『全国すしの日』だそうだが、そろそろ『全米すしの日』や『世界すしの日』を提案しても良いのではないか。
先般、すしバーに座って食事をしている最中、客の一人が最近秋田犬を飼いだしたと発言した。
では、ここでクイズを出す。次に挙げる犬種は、「いぬ」と読むべきか「けん」と読むべきか。柴犬、土佐犬、秋田犬、北海道犬、紀州犬、樺太犬。
正解は最初の三匹が「いぬ」で、後は「けん」と読む。例外もあるが、基準として日本産犬種は「いぬ」、外国産犬種は「けん」。
ところで、「犬もあるけば棒にあたる」とは、積極的に行動すれば何かを得ることを強調している。だが旧来は、犬でもうろつけば災難に遭うので、じっとしていろというのが真意だ。
荘子様も仰せになっているではないか、「犬はよく吠ゆるを以って良となさず。人はよく言うを以って賢となさず」
11月1日は、ワン、ワン、ワンで、『犬の日』でもある。